ロシアに関してのステレオタイプ・偏見は本当?嘘?
ロシアへ旅行を計画している?でもステレオタイプが多すぎ?
今回は母国、ロシアについて話すことに決めました。日本人の皆さんと話して分かったのは、他のヨーロッパの国と比べたらロシアの認知度が低いこと。私は、ロシア人として、日本人の皆様に自分の国についてもっと知ってもらいたいし、もし悪いイメージがあるならば、それをぜひ取りのぞいて頂きたいと思っています。
ロシアに対して偏見を捨てましょう!
オソロシアの1つ目のイメージ。
多くの人はモスクワを想像しながらロシアは遠いとよく思っていますが、それは違います。ロシアは意外に近いです。
ロシアの極東にウラジオストクという町があります。成田からウラジオストクは2時間も掛からず行けます。ちなみに、私はロシアの極東出身です。ウラジオストクと近い、ナホトカという港町出身です。ナホトカという言葉のロシア語での意味は「発見」、「掘り出し物」です。実はこのナホトカという町は昔から日本と深い関係を持っています。
2つ目のロシアのイメージは、寒いこと。
実際はそこまで寒くないです。一番寒い国でもないし。ロシアは国土が広いのでいろんな地域があります。地域によって温度と気候も大きく異なります。
例えば、私の地元であるナホトカですと、夏は気温が30度まで上がることが良くあります。でも冬はまあまあ寒く、マイナス20度まで下がる事がありますが室内にCentral Heating、いわゆる地域暖房 が着いてる為、屋内は非常に暑いです。Tシャツとショートパンツだけ着たら十分です。そのCentral Hittingは11月から4月まで常に稼働しています。もう一つ例を挙げます。皆さん、ソチという町をご存知ですか。2014年にそこで冬のオリンピックが開催されましたね。そこは1月でも+17度まで上がりますね。日本の冬より暖かいですね。
一方で、もちろん北に行けば、極寒となる場所もありますね。白夜オーロラが見られる場所は非常に寒いです。でも観光客が行くところは、普通はそんなに寒くないです。夏に行けばどこでもいい天気です。7月と8月は一番お勧めの時期です。
3つ目のイメージは見た目
ロシア人は肌白くて、目が青い、こと。全くそんな事は無いです。実は、ロシアには、色んな民族が居ます。なので、肌の色、目の色は人によって異なります。ロシアは連邦国家です。ロシア連邦の中にはたくさんの共和国があります。一般的には、共和国と呼ばれる地域には、スラブ系ロシア人とは違う文化や宗教を持った人が住んでいます。例えば、ロシアの南部にはイスラム系の共和国が7か所あります。そしてそこには、スラブ系ロシア人はもちろん、モンゴル系の民族も住んでいます。彼らはロシア文化とともに自分達の伝統文化や、宗教、言語を持っています。また仏教を信仰している共和国は5か所あります。そういった地域では外見がアジア系の人々が住んでいます。仏教といってもチベット仏教なんですけど。外見はロシア人っぽくなくても彼らはロシア人です。だからもしロシア語を完璧に話せるアジア人と出会ったら、その人は間違いなくロシア人です。
4つ目のイメージは、ロシア人はウォッカをよく飲むということ。
全く、そんな事はないです。言い掛かりです。むしろ、若者はウォッカを飲まないです。40代以上の人はウォッカを飲む文化をまだ持っていますが、毎日飲んでいる訳ではなく、何か特別なことがあるときにしか飲まないです。例えば誕生日会や結婚式など何かのお祝いの場所ですね。会社の飲み会の文化がないので、同僚と一緒に飲むことは少ないです。基本的に友達と家族と一緒に飲むことが多いです。しかもウォッカではなく、たいていビールとワインを飲みます。
どうでしたか?偏見が無くなりましたか?ぜひロシアに来てみてください!!
ナホトカ 極東の掘り出し物!!
今回のブログでは、私の小さなふるさと、「ナホトカ」について紹介します。
この町は、日本海沿いにある沿海地方にあり、同地方では三番目に大きな港町になります。とはいっても人口は約15万人程度(そもそも沿海地方の人口は200万人程度しかいません。。。)ナホトカは日本と非常に関わりの深いことで有名です。
【歴史】
この港町は、19世紀後半、ロシア帝国がシベリア極東開拓をしていた時代に見つかりました。その時のエピソードに、この町の名前の由来があります。以下、紹介します。
19世紀後半、ロシア帝国でシベリア極東開発を推進していたのは、東シベリア総督でした。1859年6月17日、東シベリア総督を乗せた船(アメリカ号)が嵐に遭い、一時的に入り江に隠れました。その入り江が、港として非常に適していた天然の良港であったことから当時の総督「なんという掘り出し物だ!!『Какая находка!!』」と言ったそうです。(本当に言ったかは、わかりませんが。笑)
尚、その時の東シベリア総督は、ムラビヨフ・アムールスキーと言います。世界史で学んだ方はご存知かもしれません、ロシア-中国間で結ばれたアイグン条約の締結に貢献した人物です。
ナホトカ発見以来、村が出来始め、人口も次第に増えてきました。最初にムラビヨフ・アムールスキーが乗っていた船の名前からアメリカ村とも言われたそうです。そして、1950年ついにナホトカは市として正式に認められました。
【日本との関係】
第二次世界大戦後、シベリア抑留者はナホトカを介して日本へ帰国しました。
ソ連時代、多くの都市は外国人の訪問を禁じていました。特に沿海地方ではウラジオストクが軍港であったため、このナホトカが沿海一の外国人訪問可能都市でした。
1956年にナホトカは国際貿易港として認知されました。1958年には日本の敦賀港と直接貿易が始まり、1961年にはナホトカ-横浜港間で観光クルーズが運航されていたそうです。1967年から1992年にかけ日本の総領事館がナホトカにありました。(1992年以降は、ウラジオストク)
また、ナホトカと姉妹都市になっている日本の都市は、舞鶴(1961年以降)、小樽(1966年以降)、敦賀(1982年以降)と3都市もあります。舞鶴市との友好の証として、ナホトカ市に舞鶴市から持ってきた記念碑が建てられています。
またナホトカには1983年に「石の庭(Сад камней)」という場所が出来ましたが、これは、敦賀市と姉妹都市になった際に設立されたものです。
そして現在も日本の貨物がロシアに輸入される時や、ロシアの貨物が日本へ輸出される時、ナホトカにある港を通じて行われています。
【今日のロシア語】
掘り出し物 находка(ナホトカ)
ロシア語の名詞は、動詞とセットで覚えると分かりやすいですよ!!
例えば、「発見する」を意味するロシア語は、Найти/Находить。ここから、Находка(掘り出し物)は来ているんだと思います。
ではでは、本日はこの辺で失礼します。Пока‼(パカ)→またね!!
Nasutoteaの自己紹介
【はじめに】
皆さん、こんにちは。はじめまして、ナスチャ(アナスタシアの略称)と申します。
この度、ブログを始めました‼
このブログでは、読者の皆様に私の出身地であるロシアについて紹介したいと思います。ロシアの文化、特徴や言語に留まらず、ロシア以外の旧ソ連の国についても紹介できればと思います。その他、外国人である私から見た日本についても語っていきたいと思います。
皆様がロシアに行かれる際に、このブログの情報が役に立てば幸いです。皆様には、新たな視点でロシアを見てもらえれば、そしてロシアをより好きになって頂ければ、とてもうれしいです。
もし、何か気になること・知りたいことがあれば、どしどしコメントください。問い合わせ頂いた内容に関するブログを書くことも可能です。
【自己紹介】
私は、ロシア極東の小さな港町「ナホトカ」の出身です。ナホトカという町は、日本に非常に近いです。極東の玄関口である「ウラジオストク」より、ナホトカの方が日本に近く、東京からなんと985kmしか離れていないんです。(遠いですかね、、、笑)ナホトカについては、今後紹介します!
大学で日本語を専攻して以来、日本へ留学したり、ロシアの日系企業で働いたり、なにかと日本に関連したことに携わってきました。2017年4月に日本へ引っ越し、今は東京に住んでいます。
日本では、ロシアといえば、「寒い」とか、「KGB」とか、「ソビエト連邦」とか、あまりいいイメージが定着していないので、そこをなんとか変えていきたいな、と思い、このブログを立ち上げました。
【趣味】
散歩(ロシア人皆大好きです)、読書、歴史(日本史も含め)、外国語、旅行、ヨガ、運動
【好物】
食べ物:ラーメン(特にとんこつ)、やきそば、ブリヌィ(ロシア風クレープ)
日本に住んでいる外国人のカルチャーショック Part 1
ロシア人女性の日本に対してのカルチャーショック
皆さん、こんにちは!カルチャーショックを受けたことがありますか?
今日は、カルチャーショックについて書いていきたいと思います。特に、私が日本に来た際に、何に驚いたか、何に注目したか、について書きます。
皆様も海外に行くと、「え、なんだ、これ」と違和感を覚えることがあろうかと思います。自国の文化や風習に慣れ、そこでの常識に囚われてしまうのは致し方ないことかと。私にも、その経験がありました。大学で日本についてずっと勉強していたにもかかわらず、日本について教授や先輩から沢山聞いていたにもかかわらず、日本には驚かされました。
以下、日本でのカルチャーショックについて順番で紹介していきます。
1. 日本人は列が大好き?
地下鉄でも、バスでも、カフェでも、レストランでも、どこにいっても列がある。カフェやレストランでは、自分の名前を書いて、順番が来るのを待っています。ロシアではカフェの列に並ぶなんて殆んどないです。
2. 夕方になると、チャイムがなる。
夕方(大体18時)、そろそろ帰宅の時間ですよ、と知らせるためにメロディーが鳴ります。が、一番面白いのは、そのメロディーが鳴っても、職場から誰も帰宅しないこと。笑
3. 朝、皆電車で寝ている。
通勤の時、自分の駅を寝過ごしてしまう友達もいます。すごくない?笑
4. 丁寧すぎる。
店員の皆さんがすごーく丁寧。勿論、全ての店ではないです。例えば、私がスーパーマーケットに行って歯磨き粉を買ったときの話。店員がレジで私に袋を渡しながら、ほぼ直角でお辞儀をしてくれたこともあります。歯磨き粉を買っただけなのに、、、。
職場でも同僚たちもお互いに丁寧ですね。ロシアの職場の場合は同僚は友達みたいになります。お気遣いも全然しません。
5. レジでお釣りを数えてくれる。
レジでお釣りを渡す際に、きちんとお札の枚数を数えてくれる。ロシアでは自分でチェックするのが普通です。
6. ほぼ全ての女性が日傘を差している。
たまに忍みたいな格好しています:-)ロシア女性は、日光を避けることはしません。むしろ日焼けしに行きます。
7. 屋内と屋外の気温の差が半端ない。
はじめて日本に訪れたのが、7月。日本の7月は、非常に暑いです。
ただ、電車やカフェ、店では異様に寒いのです。屋内にも屋外にもいたくない、と思っちゃいました。
8. レストランで水をくれる。
日本のレストランでは、サービスの一環で水を無料でくれます(セルフサービスもありますが。それといつも氷が入っています。冬でも。寒くないのかなずっと思っています。)ロシアでは基本的に注文しないといけません。
9. ゴミ分別
ゴミを分別しなければいけないこと、またゴム収集の日がゴミの種類によって異なることは非常に驚きました。ロシアでは分別もないし、好きな時に捨てることができます。私がロシアに一時帰国し、ゴミを捨てる時、いつも変な感じがします。例えば、ペットボトルを捨てた時も、きちんと包装をとって、蓋をとって、中をきちんと洗って捨てました。家族は、私が病気になったのかと思っていました。笑
10. 警戒心がなさすぎる。笑
鞄を開けたまま、財布を後ろのぽっけにいれたままにしている人が多い。それだけ安全ということでしょうね。海外では、そうしないでくださいね。
今、日本に来て、約1年半が経過しました。今となれば、全てに慣れてきました。逆に、ロシアに帰った時に、逆カルチャーショックを感じるかもしれません。ロシア生まれ、ロシア育ちにもかかわらず。笑
皆様にもこういう経験はありますか。もし、ロシアで、或いはその他の国で、或いは、日本に帰ってきた時にカルチャーショックを感じることがあれば、コメントに残してくださいね。